FS050WというモバイルWiFiルーターを買いました。評判も良いようですし、軽く使ってみた範囲では不満も無く満足しています。 ただ、購入して初期設定のために最初にAndroidアプリ(公式の設定アプリ)を使う、という導入の時点で引っかかりがちな、厄介な挙動をします。Playストアのレビューなどを見るとここで挫折している人も多いようなので、情報共有します。
Androidアプリ(公式の設定アプリ)からFS050Wへ接続する方法
ポイントは、「FS050W(以下、ルーター)がインターネット接続できない場合、Android側でインターネット接続可能なモバイルデータ通信が有効だと、アプリはルーターへの接続に失敗する」という点です。
つまり、Androidアプリからルーターへ接続できない問題が起きている場合、モバイルデータ通信を無効にすると、接続に成功します。
詳細
詳しく言うと、次のような動作です。
前提:ルーターがインターネットに接続できない状態であること
- Androidで、モバイルデータ通信ができる状態にする(つまり通常の状態)
- AndroidからルーターへWiFi接続する
- Androidアプリを起動する
- ※この状態では、Androidアプリからルーターへの接続に失敗する
- Androidで、モバイルデータ通信をOFFにする
- ※この時点で、Androidアプリがルーターへの接続に成功する
購入して初期設定をする時点ではルーターがインターネットに接続できない場合が多いので、さっそく初期設定をしようとして公式のAndroidアプリを起動したのに、ルーターに接続できない。という事になってしまうわけです。
この後の話も合わせて考えるとおそらく、AndroidがWiFiでインターネット接続ができないと判断してモバイルデータ通信に切り替えた場合に、このAndroidアプリの方式ではWiFi接続先のルーターを見つけられなくなってしまう、という理屈だと思います。
eSIMを登録する方法
ルーターへ接続するだけならば上記の方法で解決できますが、eSIMを使う場合はさらに問題にぶつかります。上記の方法だとAndroidがインターネット通信できない状態になるため、AndroidアプリからeSIM登録をすることができません。実行すると、「このスマートフォン自身がインターネット接続可能な状態にしてください」とエラーが出て失敗します。
さて困りました、上記の通りモバイルデータ通信を有効にするとルーターに繋がらず、無効にするとインターネットに繋がりません。
ここはサポートに問い合わせて解決することができました。細かい手順は省きますが、大まかに次のようにしました。
- Android開発者オプションを開いて、「モバイルデータを常にONにする」を有効にする
- AndroidからルーターへWiFi接続した後、「インターネットに接続できませんが、接続を維持しますか?」という趣旨の通知メッセージを選択し、明示的にYESを選択する(通知メッセージが出たまま放置してはダメ)
この状態を作ると、Androidアプリからルーターへ接続し、かつ(モバイルデータ通信によって)Androidアプリがインターネットに接続できる状態が出来上がります。この状態なら、eSIMを登録することができます。
まとめ
「新しくWiFiルーターを購入し、そこにeSIMを登録する」という良くありそうなシナリオでしたが、意外なところで引っかかりました。同じ問題に引っかかっている人の助けになれば嬉しいです。